福岡県立柏陵高等学校の環境科学コース2年生、約50名がフィールドワーク実習の一環として鶴居村を訪れて下さった。

去年の実習の様子はこちら。猛吹雪の中、厚岸へ向かうという凄まじい体験だった。
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 今回、私は実習の講師を務めるMakoto Ando氏のアシスタントとして同行させて頂いた。実習場所はタンチョウの寝ぐらとして有名な音羽橋。

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 環境の保全に配慮した望ましい働きかけのできる技能や思考力、そして判断力を身につけるために勉強している学生に対し、氏がどのような講義をするのか私自身も楽しみであったが、
「ここの川を見て気付くことはない?」
「自然の川の条件ってなに?」など、学生に質問を投げかけることで、学生たちの参加意識がどんどん高まっていくのを感じた。タンチョウも良いタイミングで私たちの真上を飛翔し、学生たちも感嘆の声をあげていた。

野外実習後は場所を変えて、ヒッコリーウィンドへ。安藤氏の道東の自然写真を見せながらのスライドショー講義と、昼食のため。2ヶ月前にオープンしたてのギャラリーに入ると皆、圧倒されていた。イタリア製のバイクに見入る男子、愛らしいキタキツネの写真の前で立ち止まる女子、各々に楽しんでいる様子。講義が始まり、氏が写真の一枚一枚に込められたストーリーを解説した。学生たちは真剣そのもの。これがきっかけで、この中でネイチャーガイドという職業に憧れ、その道を志す若者も出てくるかもしれない。

昼食はヒッコリー特製お弁当。

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本物を食べてほしいという安藤 忍さんの願いから、一品一品、下ごしらえからかなりの時間をかけて作られた。約50人分のお弁当に、北海道産ジャガイモを使用したポテトフライ、野菜スープ。皆、お腹がすいていたからだろうか、黙々と食べていた。忍さん曰く、「11月のオープニングセレモニーでお弁当150人分を仕込んだ経験があったから、今回の50人分のお弁当はそれほど大変では無かった。」との事。そんなセリフをさらりと言ってしまう忍さんだが、この日のためにメニューの考案や食材の買い出しなど奔走する姿を見ていたので背中で学ばせてもらった。一見、大変と思える仕事でも受け取り方によっては自分の人生にプラスにも作用するし、嫌々やっていてはマイナスに作用してしまう。この発想の違いにより「生き方」が変わるのだろうと感じた。

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 2012年から始まった柏陵高等学校の鶴居での野外実習は今年で6回目を迎える。ある一人の教諭が安藤氏の熱烈なファンで、その教諭が2015年を最期に退任した後でも、鶴居での実習は伝統として続いている様だ。人を動かすのは「感動」や「情熱」であると、日頃から師に説かれているが、それを目の当たりにした想い。彼のスピリットが柏陵高等学校に残ったのだろう。

ところで柏陵の「柏」という文字。カシワというブナ科の樹木の事だが、翌年に新芽が出るまで、たとえ冬でも古い葉が落ちない特性から「代が途切れない」「子孫繁栄(家系が途切れない)」という縁起物とされ、また、葉には芳香もあり、柏餅を包むのに用いられるそう。なるほど柏陵高等学校の教諭の「スピリット」は途切れていない。やはり、人の心を動かすのは「情熱」しかない。

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